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外国語上達法 千野栄一著 岩波新書 [読むべし外国語学習]

これはすごい本です。これから英語をやる人も、二ヶ国語目を始める人も、語学教師も語学の教科書を作る人も必読の書である。
読み終わったら古本屋に持っていこうと、きれいに読んでいたのだが、あまりに参考になるのであっという間に真っ赤になってしまった。

赤線を引いた箇所の主なものは以下のとおり。

「語学の習得と言うのは、まるでザルで水をしゃくっているようなものです。絶えずしゃくっていないと、水がなくなってしまいます。水がどんどんもれるからといって、しゃくうのを止めるとザルははぜてしまうのです」
これは、赤の女王仮説 Red Queen hypothesis と同じ事を言っている。
「鏡の国のアリス」の中で、「赤の女王がアリスに『同じ所にとどまろうと思うなら、全速力で走りつづけなさい』と言った」という一節からの命名です。周囲が動いているために、その場にとどまるために全速力で走り続ける鏡の中の世界では、進化を継続していかなければなりません。

「外国語を学ぼうとしたとき、どの言語を三拍子揃った言語にし、どの言語を受け身な読めるだけの言語にするかはよく考えないといけない」「必要でない言語を単に教養のためとかいって三つも四つもやることは、人生での大きなむだ以外の何物でもない」「本を読んで内容が理解できればいい言語を書いたり話したりできるようにするのは、もったいないむだな努力なのである」
これは、言語習得にどのレベルまでやるかという観点が必要と言う事で、必ずしも三拍子揃える必要は無いという発想は、英・仏・伊の三ヶ国語、さらには他の言語も三拍子揃えてマスターしようと無謀にも考えていた私には警鐘であった。各言語のメンテナンスに必要となる時間は膨大で、筆者の言うところの「外国語習得のドレイ」になるところであった。

習得語数についてもレベルを設定するという発想も新鮮であった。
「大体どの言語のテキストでもテキストの90%は三千の語を使用することでできている」「頻度数の順で五千番から六千番までの千語を覚えても、全体の理解範囲はほんの数パーセントあがるだけである」
これは、まさにパレートの法則(80/20の法則)である。
フランス語の話し言葉のように千語で90%を超すものもあれば」
これは私はイタリア語を学んでいた時に感じた事だが、英語に比べて単語数が少ない感じがした。「文法が複雑なので文法でニュアンスを出す代わりに単語は少なくてよいのかもしれない」と素人考えで思っていたが、この点については他の方のコメントをいただきたい。

「一つの言語の持つ語すべてを学習するのは困難なので、どの語を覚え、どの語を積極的に見逃すかの判断は大切である」「学習がある程度進んでからでよいが、一度は自分の学んでいる言語の頻度数のリストを眺める必要がある。すると頻度数の高い語の中に思いがけず知らない語があり、それを補う事は学習の進歩に大いに役に立つ」
ということで、さっそく書店で英検準1級の単語集「パス単」をパラパラ開いてみたのだが、知らない単語の嵐であった。英検は難しい単語が多いと言う声はよく聞くが、準1級は7500語、1級は1万から1万5千語レベルと書いてあったが、そうなるとめったにお目にかからない単語が単語集にたくさん出てくる事になる。
TOEICのターゲットの単語数がどのくらいか知らないが、かつて「TOEICの900点突破必須英単語」という本を買ったが、難しすぎて最初の10ページで放り投げたこともあった。


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